とびら
患者の運・不運
土田 精
1
1国立小浜病院
pp.363
発行日 1984年6月15日
Published Date 1984/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103101
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リハビリテーション病院に勤務していると,他の病院から転院してくる片麻痺患者を担当することが多い.
そのなかには,転院時すでに関節拘縮や褥瘡などの二次的合併症を有している患者もいる.初期に適切なケアが施されていたなら,その頻度をもっと少なくしたり,あるいはそれらを予防し得たのではないかといった印象を受けることも多い.
初期のケアの相違により,合併症の有無が異なるものであるならば,それら合併症を有する患者は不運である.(もっとも当の患者や家族にとって,運・不運で片付けられるようなものではないだろうが…….他の病院に入院していたならば,これらを予防しえたかもしれず,その点これらを予防しえなかった病院に入院したということは,やはり不運である.)
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