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第8回「理学療法と作業療法」賞・受賞論文
入賞:鹿教湯病院における理学療法学科学生臨床教育―臨床教育システムおよびスケジュールの紹介と学生についての評価法の試み
Clinical Education of Physical Therapy Students at Kakeyu Hospital Rehabiltation Center
金井 敏男
1
,
矢島 芳次
2
,
網本 和
3
,
髙橋 伊三郎
1
Toshio KANAI
1
,
Yoshitsugu YAJIMA
2
,
Kazu AMIMOTO
3
,
Isaburo TAKAHASHI
1
1リハビリテーションセンター鹿教湯病院
2社会医学技術学院
3聖マリアンナ医科大学付属病院
1Dept. of Physical Therapy, Kakeyu Hospital Rehabilitation Center.
2School of Technology for Social Medicine.
3Dept. of Rehabilitation, St. Marianna University School of Medicine.
pp.833-839
発行日 1983年12月15日
Published Date 1983/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102995
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Ⅰ.はじめに
近年PT養成校の著しい増設に伴い,PTの数的な問題については年々充足の傾向にあるが,リハビリテーション医療の一端を担う技術者としての質的向上が今日的課題であるといえよう.このような状況の中で,PT教育カリキュラムにおける病院,施設などで行われる臨床実習は,単に時間的配分の大きさだけでなく,学生の臨床的能力に対する影響の大きさからも極めて重要な位置を占めている.当院では臨床教育施設として16年余の経験があるが,特に昭和52年度以降,リハビリテーション診療部に教育委員会を組織し,各科職員の協力と合意を得ながら,意義ある臨床教育を目指してきたので,その内容について紹介し検討を加えた.
また臨床実習における学生についての評価は,机上の学習で得た知識の評価のみにとどまらず,多面的要素が含まれる.したがって評価内容や評価基準についての考え方は,当院のみならずおのおのの養成校での臨床指導者会議においても論議の多いところであり,臨床能力の評価は各養成校の実習評価表の総合評価基準だけを見ても2段階から5段階とさまざまであることから,評価方法の難しさを反映している.そこで我々は試みとして,実技を含めたケース発表の場で,複数の評価者(PT)による多項目についての評価を行ったので臨床教育システムと併せて紹介する.
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