編集後記

　春になると人間も植物も活気を取り戻し最も美しい姿になる．特に今年の冬は寒波にみまわれ，雪国では春の訪れが待ち遠しく感じられる．4月にはあらゆる学校に新入年が迎えられ“教育という名の電車”に乗る．そして終着駅に降り，旅の想い出をたどると，そこに自分の姿が見えない．何のための旅だったのかと苦悶すらしない．

　ピカピカのランドセルが春の日ざしに輝いていたのは何のためだったのか……．

　今回は臨床教育について林氏に論じていただいた．問題解決型の学習の重要性を指摘されているが，国家試験志向型の学習傾向の強いPT，OT学校に最も欠けているのではないだろうか．学習の動機付けとして，教師の自己学習，人間性などを挙げておられるが，忠実にその助言を受けとめたい．