Japanese
English
精神科作業療法の展開
OT部門におけるD.C.の1症例(最終回)
A case from a Day Care Patient
時武 治雄
1
Haruo TOKITAKE
1
1大阪府立中宮病院
pp.477-478
発行日 1975年7月15日
Published Date 1975/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101051
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はじめに
(1),(2)で報告した内容はOT部門で初めてD.C.患者T君の受け入れ,導入,トレーニング,ワーク・スルーのパターンの中で,適応力を現実的につけていこうとする人間同志のぶつかり合いが中心であったと考える.
T君が初めてOT部門にD.C.として出席したのは報告したとおり昭和47年9月21日である.痩せ細って極めて活動性の乏しい自閉傾向の強いT君が48年末には就職目前に至る迄の1年余に一体OTRが何を援助して来たのか,たしかにその1,その2と報告してはきたが,他の報告にみられるような治療計画もその実施も不十分であった.更には活動の意味,分析等も不十分であったことが反省される.これらの点は今後に生かしていきたいと思う.
援助する側としての基本的な考え方は,精神面の基本的欲求を満たすことにおいている.従って欲求の充足によって次の段階へとの展開があり発展があると考えている.その意味で人間関係をより大切にしていることを明らかにしておきたい.
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