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特集 リウマチのリハビリテーション―PT研修会から
関節リウマチの内科的療法
Internal medicine for rheumatoid arthritis.
江沢 英光
1
Hidemitsu EZAWA
1
1岡山大学医学部大藤内科
pp.569-574
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100677
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はじめに
一人の慢性関節リウマチ患者を治療することは,患者にとっても,医師にとっても,大変な忍耐と努力を必要とするものであり,表面的にあらわれている関節痛やはれなどの症状だけを治療するような態度では,とうてい克服することはできない.すなわち,内科的療法,整形外科的療法,理学療法,温泉療法,リハビリテーションなどまでとりいれた,一貫した治療プログラムを,個々の患者に適合して,つくってやらねばならない.各分野における科学的,専門的知識の下に,治療が進められてこそ,慢性関節リウマチを寛解に導くことができるのである.従がって,私に与えられたテーマである,慢性関節リウマチの内科的療法というのは,本症の治療全般からみれば,ごく一部にすぎず,しかも薬物療法が中心となってくる.今回の特集は,理学療法士研修会の口演であるから,終始,薬物について論じても,いささか,場ちがいの感じがするので,本稿では,まず,関節の痛みや筋肉のこり,いたみが,どのようにしておこり,疾患によって,関節炎がどのような違いがあるか,さらに慢性関節リウマチは,どのようにして診断されているか,などについて述べたあとで,現在,著者らが,日頃行なっている本症の薬物療法について論じることにする.
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