特集 慢性関節リウマチのリハビリテーション
慢性関節リウマチの考え方と対策―内科的立場から
佐々木 智也
1
1東京大学物療内科
pp.9-20
発行日 1967年5月9日
Published Date 1967/5/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100019
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慢性関節リウマチ(RA)とはどのような病気か
慢性関節リウマチは英語のrheumatoid arthritis(リウマチ様関節炎ともいわれる),ドイツ語のchronischer Gelenkrheumatismusに相当する病気で,特定の症状を有する一つの症候群である(以下は米国式にRAと略記する)。この病気はリウマチ性疾患を専門に取扱う医師にとっては,明確な概念であるが,一般には個々の医師の持っている教育的背景や,リウマチという言葉に対する解釈の相異によって,多少異なった考え方がされている。たとえば,ある病院でRAといわれたものが,他の病院では強皮症と診断されるごときであり,そのどちらが誤診であるともいい難いのが現実である。そこで,ここでRAといっているのはどのような症状を具えているものをいうのかを,まず明らかにしておきたい。
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