鏡下咡語
相撲と私
芳野 隆
1
1芳野医院
pp.512-513
発行日 1986年7月20日
Published Date 1986/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210154
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大和の日本最古の道「山の辺の道」にある兵主神社(ひょうず,近鉄櫻井駅の近く)で天覧相撲の原型,当麻蹶速と垂仁帝が出雲から呼んだ野見宿禰の対決が行われ,勝利者の野見宿禰の祠が建っている。私の家が大和の芳野の出身で(その後伊勢に移ったが),そんな訳ではないが代々相撲を中心にスポーツが好きだったようである。
玉錦時代から双葉山時代となり相撲全盛時代も,戦争のため一時は相撲どころか食べるのが精一杯の時代が戦争が終っても続いた。松根油掘りなどの国内の勤労や兵役から帰ってきた力士たちが,一様に痩せながらも集まった。相撲社会に入れば何とか食べることができるだろうと本人や親たちが考えた人もいたらしく,力士の数は多かった。
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