コーヒーブレイク
相撲という国技
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.481
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904061
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大相撲の横綱貴乃花を取り巻くマスコミの話題がにぎわった昨年の9月場所で,堂々と20回目の優勝を飾った貴乃花はバッシングを寄り切ったことになる.土俵態度をみても体形,四股,マナーの美しさで現在彼の右に出る力士は少ない。その点で不世出の名横綱と言われた双葉山の流れを継ぐ人である.
双葉山は相手力士の立つときはいつでも受けて立って先手を取った名力士で,69連勝は現在と比し年間場所数のはるかに少なかった戦時中で稀有の勝星でもあった.この両者は風貌も似ているが,貴乃花のマインドコントロール騒ぎのときは,双葉山が爾光尊という新興宗教の女教主に私淑して警官の立ち入りに大手を広げて立ちはだかった新聞の写真を思い出した.
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