鏡下咡語
誰にもできる食道異物(硬貨)の簡易なる除去術
川崎 達矢
1
1国立静岡病院耳鼻咽喉科
pp.434-435
発行日 1986年6月20日
Published Date 1986/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210141
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ここでいう「誰にも」は耳鼻咽喉科専門医だけではなく,内科,外科を問わず「内視鏡に慣れた医師ならば誰にでも」という意味である。
古くは他科の追随を許さない耳鼻咽喉科のお家芸であった気管,食道の直達鏡の取扱いについて,迂濶に誰にでもできるなどといえば耳鼻咽喉科医のきついお叱りを受けたことであろう。しかし戦後年数を経た今日では各種の内視鏡が新しく検査の機器として広く一般に使用され,便利で患者に大きな苦痛を与えず従来の間接鏡では見にくかった部位を明視できるようになった。なお細部に至るまで拡大して見える顕微鏡の外来利用,いかなる小手術にも全身麻酔を利用するなど高度の医療が行なわれるに至り,したがって医療費は高騰した。
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