鏡下咡語
あるフランスの教科書とその中にみる疾病概念
設楽 哲也
1
1北里大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.32-33
発行日 1986年1月20日
Published Date 1986/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210077
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フランス語の勉強を始めたばかりの私が翻訳をして出版してしまった経緯は教科書の扉に書いたので省略し,ここではそれらは過去のものとしてそのことについての言訳はしないことにする。誤りが多いことのお詫びも省略させていただくことにする。もっと訳者として適切の人があったであろうにという声も聞かないことにする。この本を訳して,疑問点はポルトマンの教科書で確かめているにしても,実際には教育の現場は知らず本からみただけであるのに再び勇敢にもこの原稿を引き受けてしまったことを,今になって後悔し誤ったことを書くのではないかと心配しながら書いているのが現在の私である。
この本を読みながら感じたことはフランス人の物の考え方である。この教科書ではそうなってはいないが,フランスの本は本によっては目次が初めについていない。最後に「まとめ」のように目次が示されている。そのことがいかなる意味を持つのか本当のところは知らないのであるが,私なりに勝手に想像してみたことがある。挙句の果てに哲学の歴史でも読めば書いてあるかと思いそれらしき本を求め,またフランスに詳しいと思われる人に(ただし残念ながら理科系の人であったが)聞いてみたこともある。その辺りからの情報も入ってはいるがこれも定かではない。以下の内容は私の想像であって実に無責任な発言である。
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