特集 抗菌薬の考え方,使い方—ホントのところを聞いてみました
呼吸器感染症
気管支炎
工藤 史明
1
,
山本 舜悟
1
1神戸大学医学部附属病院感染症内科
pp.960-962
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224206
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Question 1
発熱,鼻汁や咽頭痛に加え,激しい咳や痰があるけれども胸部X線で異常を認めない高齢者に,気管支炎という診断でキノロン系薬を処方します.この診断は正しいのでしょうか? 本当はどうすればよいのでしょうか? 高齢者は治療を失敗したときのリスクが高いので,ついつい広域抗菌薬を投与しておきたくなります.気管支炎患者の抗菌薬について,ホントのところを教えてください.
こうした症状を呈する患者は外来でよく出会うが,治療介入を要さない患者も多く感染症のfocusや病原微生物が意識されにくい.ここでは,感染症診療の基本に立ち返り,以下の3点から方針を検討してみる.
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