鏡下耳語
ビル診療雑感
作道 皓
pp.844-845
発行日 1974年12月20日
Published Date 1974/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208149
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都心のビルで開業して今年で丁度15年を経過してしまいました。当誌編輯部より「ビル診療について」と題して随想執筆の依頼をうけましたので,この機会に二,三感じたことを述べてみたいと思います。
一般的にビル開業といいますと,大都会のオフィス街または商店街,すなわち,人の集まるところ,人の多いところ,場所のわかり易いところなどと考えられますが,最近では都心の繁華街でなくても,新興住宅街,団地,下町,山の手など各地に近代的ビルが建てられ,そういうところで新しく開業される方々もすくなくはありません。むしろ,ビル開業は新しい開業形態のようにも考えられます。10年ひと昔という言葉がありますように,私が開業した頃と現在とでは,ビル開業というおもむきがだいぶ変わつてきており,ビル開業というものはこうであるという定義づけるものはないと思います。
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