鏡下耳語
「教室」「学会」「開業医」
執行 孝胤
pp.576-577
発行日 1972年8月20日
Published Date 1972/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207812
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「耳鼻咽喉科の先生でも院長になれるのですか?」この言葉は私が関西労災病院を辞する三年前,すなわち昭和四十年に,長谷川高敏阪大教授が,故岩永仁雄院長の後任として来られた頃に聞いた言葉である。この言葉を吐いた人は幸いにも医師ではなかつたが,一部の医師達も含めて世間一般の人は,耳鼻咽喉科医は,外科,内科の医師より一般に低い能力者と思つているのではないか,と,一瞬「晴天の霹靂」と感じ取つたのである。…………
上の文章は昭和四十五年に耳鼻咽喉科の保険点数の復元問題が一応の解決を見た折に,兵庫県耳鼻咽喉科医会報に草した私の一文の冒頭のものである。
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