Japanese
English
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鼻外法による全洞根治手術法と100症例の観察
CLINICAL OBSERVATIONS ON ONE HUNDRED CASES OF RADICTAL PAN-SINUS OPERATION
太田 民昌
1
Tamimasa Ohta
1
1太田耳鼻咽喉科
pp.559-566
発行日 1968年7月20日
Published Date 1968/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203977
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I.はじめに
著者は昭和18年8月頃まで,Killian氏法あるいは鼻外全洞根治手術に際し,前頭洞洗浄管様に彎曲せしめた消息子を鼻前頭管に挿入し,これを頼りに主として鼻内より篩骨蜂窠を除去し(上向きの篩骨鉗子使用),中鼻道対孔子作成していたが(甲法),昭和18年8月中頃より後は,いたずらに鼻腔,甲介粘膜を損傷しないよう鼻内手術操作を極力制限し,下向き鋭匙鉗子を用いて,顔面皮切側より篩骨蜂窠を可及的除去しておき,鼻内より中下甲介付着部にそい,尖刀にて切線を入れ,中鼻道粘膜を窓形に除去し,鼻堤部骨質を鑿開し鼻腔と広く交通せしめ中鼻道対孔を作る(乙法)。
上記甲乙両法によつて同範囲の蜂窠と掻爬除去する場合,一見差異なしと考えられるが,術後一両日にして,後述のごとく明らかな差異が認められる。昭和20年3月頃まで,このことを念頭におきながら自験症例100例を整理観察したので,報告する(第1表参照)。
The author reports his observations on cases of radical nasal operations which he had performed.
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