Japanese
English
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気管腫瘍—とくに円柱腫について
TRACHEAL TUMOR PARTICULYLAR CYLINDROMA
石井 英男
1
,
原田 紀
1
,
金子 寛
1
,
深井 孝治
2
Hideo Ishii
1
1群馬大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2群馬大学医学部第1病理学教室
pp.857-863
発行日 1966年8月20日
Published Date 1966/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203642
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Ⅰ.緒言
気管原発の腫瘍は良性,悪性を問わずすくないものである。
わが国における気管原発癌については加藤1)の綜説があり,いわゆる腺腫については菊池2)の詳しい統計的観察がある。しかし腺腫のなかの円柱腫型は別名adenoid cystic carcinomaともいわれていて悪性であつて,腺腫といえば良性腫瘍を頭に浮べ易い臨床家にとつては注意を要する疾患である。腺腫はcylindrom型,carcinoid型,mucoepidermoid型に分けられ,気管のcarcinoid型については鈴木ら3)の報告がある。気管の良性腫瘍についての綜説はわが国では最近あまりみない。われわれも気管の線維腫と血管腫を経験したのでいつかまとめてみたいと思つている。
Three cases of tracheal cylindroma are reported. Cylindromas in general are slow in development and usually devoid of marked clinical symptoms. Consequently, the diagnosis of this condition becomes a difficulty.
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