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I.緒言
独特な抗菌スペクトルを有する抗生剤が多種類に亘つて市販され,また細菌がそれら抗生剤にたいして漸次耐性を獲得してきているため,その起炎菌について抗生剤の感受性を測定する必要性が高まつている。
現在臨床的に使用し得る感受性測定剤として数社より感受性デイスクが販売されている。これらの測定法では被検菌の接種はすべてブイヨン培養液かまたは菌浮游液を使用するために,病巣菌を一旦分離純培養しなければならないことが多い。この分離純培養菌についての感受性測定方法は所謂間接感受性測定法とされている。この方法では結果判定までに4日間を要するが,急性疾患ではさらに短時日に結果判定のできることが望ましい。また2種以上の混合感染症では使用培地および感受性デイスクは2倍量を要するから,費用および材料の点からみて,臨床には簡単に行い難い欠点を有している。
Using sensitivity discs, Ohta made test of bacterial sensitivity against various antibio-tics by direct method. When this method is compared to the usual method of indirect application the results will show somewhat higher sensitivity and therefore, they cannot be considered as the true value. But, for the purpose of making the choice for the antibiotics to be employed in a particular case the method is simple and easily applicable.
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