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医業に対する特別所得税撤廢
pp.344
発行日 1952年8月20日
Published Date 1952/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200720
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医業に対する特別所得税は,昭和年に設けられた戰後の産物であり,その当時から日本医師会は「稀れに見る悪税である」とて,強力に反対し,今日に至るまで一貫して之が撤廃運動を続けて来たが,占領下の已むを得ざる事情により目的は達せられなかつた.ところが,本年度頭初から衆議院地方行政委員会に於て,特別所得税の改正が研究されている,という情報が丸山直友(医師)からもたらされたので,日医では早速同委員長野村專太郞,床次徳二氏らに対して武見副会長をはじめ東京都医師会の幹部,会員等から陳情を行うと共に,地方医師会に檄をとばして運動に協力を求め,盛んに撤廃運動を行つたが,既に手遅れの感があり,衆議院への運動は功を奏さなかつた.
参議院に該改正案が移るや,日医は此処を最後の一戰と,更に猛運動を開始し,地方行政委員長西鄕吉之助氏らに働きかけ,遂に地方税法改正案の修正に成功,こゝに特別所得税撤廃の宿望を達したのである.
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