論説
サツカリン常用家庭に於けるアフタ性口内炎の集團發生例
木村 文敎
1
,
秋本 博
1
1北海道大學醫學部耳鼻咽喉科教室
pp.68-72
発行日 1948年5月1日
Published Date 1948/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200059
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緒言
平時に於ける家庭用調味料は殆ど庶糖であつて、サツカリン其の他の代用調味料が用ひられるのは、唯糖尿病患者等に限られて居る。然るに戰時戰後庶糖の生産が國民の需要を滿し得ない國家に於いては、種々の代用調味料が盛に用ひられる。從つてこれらの毒性に對する關心の高まるのもこの時代である。近時我が國に於いて最も廣く用ひられて居るのはサツカリン及びヅルチンであり、後者については最近その人體實驗が報ぜられて居る。(沖中他、綜合醫學第3卷16號)
サツカリンの毒性に關しては、その發見時多數の報告があり、既に一應の結論を得て居る。即ち普通使用量では全く無害であると云ふ。
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