Japanese
English
特集 泌尿器腫瘍(その2)
腎
腎血管腫の1例
A CASE OF RENAL HEMANGIOMA
蔡 衍欽
1
,
小幡 浩司
2
,
早川 常彦
2
,
吉田 和彦
2
Yean Chin TSAY
1
,
Koji OBATA
2
,
Tsunehiko HAYAKAWA
2
,
Kazuhiko YOSHIDA
2
1名古屋第一赤十字病院泌尿器科
2名古屋大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology The First Red Cross Hospital
2Department of Urology. Nagoya University, Faculty of Medicine
pp.705-710
発行日 1966年6月25日
Published Date 1966/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204407
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I.緒 言
近年泌尿器科的検査の進歩に伴い,腎腫瘍の術前診断が容易になつたにも拘らず,腎血管腫の診断は,その発生部位並びに病理的形態の特異性から,術後診断に委ねられることが多い。最近は特発性腎出血の一因として,次第に興味がもたれているものの,主として術後発見された腎乳頭部或は腎実質内に散在せる小腫瘍として記載され,術前に明らかな腫瘍像を見ることは極めて稀である。
我々は今回幼小時より間歇的血尿を繰り返して来た,腎盂内に突出せる腎血管腫の一例を経験したので,その症例を報告すると共に併せて腎血管腫の診断世びに病理所見について2,3の考察を加えたい。
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