Japanese
English
特集 泌尿器腫瘍(その2)
綜説
尿路性器癌の転移巣の治療
TREATMENT OF THE METASTATIC TUMOR OF THE GENITO-URINARY CANCER
松本 恵一
1
,
中内 浩二
1
,
中野 政雄
2
,
御厨 修一
2
,
梅垣 洋一郎
2
Keiichi MATSUMOTO
1
,
Koji NAKAUCHI
1
,
Masao NAKANO
2
,
Shuichi MIKURIYA
2
,
Yoichiro UMEGAKI
2
1国立がんセンター病院泌尿器科
2国立がんセンター病院放射線科
1Division of Urology, National Cancer Center Hospital.
2Division of Radiotherapy, National Cancer Center Hospital
pp.667-679
発行日 1966年6月25日
Published Date 1966/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204402
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I.はじめに
尿路性器がんに限らず,がんの根治率はなおかなり低いことは認めざるを得ない事実である。これにはがんの特性としての再発,転移が原因としてあげられる。従つてがん患者を診療する際には転移を既に有する患者の治療を行わねばならない機会が当然多く,今後すばらしい治療法が発見され,根治率が高められない限り,現在はまだこの点に関する適切な治療を真剣に考えねばならない段階である。
転移を起すことは悪性腫瘍の性質上仕方がないとはいつても,患者の側及び治療医師の側にもこれを防止出来るものをみすみす逃している場合があることを銘記する必要がある。即ち完全治癒を望むには早期に発見し,早期に治療をうけることが絶対的な条件であるし,外科的処置の不注意により人為的に転移を起させるようなことをなくすべきである。
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