Japanese
English
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汎発性鞏皮症の食道所見について
ESOPHAGEAL LESION IN SCLERODERMA DIFFUSUM
田久保 浩
1
Hiroshi TAKUBO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University
pp.509-512
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204368
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I.はじめに
汎発性鞏皮症は単に皮膚のみならず,骨・心・肺・腎・胃腸系統をも侵す全身疾患と考えられる。なかでも食道の病変は1903年Ehrmann1)が嚥下障害を訴える本症のあることに注目して以来,欧米では多くの検討がなされており,1943年にはLindsay, Tempelton及びRothmann等2)によりこの嚥下障害は噴門部の痙攣及び無緊張状態の為に惹起されることがレ線学的に証明された。現今レ線診断技術の進歩に伴ない,自覚症状の発現以前に食道病変の存在が発見された例が少なくないが,その為には反覆するレ線学的動的観察がのぞましい。
私は最近6例の汎発性鞏皮症患者の食道所見を,本学外科教室食道研究班の協力を受け,食道レ線映画法及び食道内圧測定法により検査したので報告する。食道レ線映画はイメージ・インテンシファイヤーを用い,造影剤バリウムの動きを16ミリ撮影機により撮影し,食道内圧測定はOpen tipped methodを用いた。
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