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泌尿器科図譜・212
腎乳頭部壊死
RENAL PAPILLARY NECROSIS
北川 健
1
Takeshi KITAGAWA
1
1大蔵省印刷局東京病院皮膚科泌尿器科
1Department of Dermatology and Urology, Tokyo Hospital Printing Bureau, Ministry of Finance
pp.7
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204259
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患者 34歳,女。初診昭和37年10月15日。家族歴 母に糖尿病あり,腎疾患を併発し,尿毒症にて死亡している。既往症昭和21年(18歳)ころから糖尿病。昭和33年から糖尿病性坐骨神経痛。昭和36年6月から尿閉,腎盂炎。昭和37年12月から糖尿病性両眼白内障。現病歴と経過 昭和37年10月14日,急に悪心,嘔吐,左上腹部痛,38℃〜39℃の発熱。左上腹部より背部にかけ腫脹,圧痛著明。16日,IPを行なつたが,腎盂像は不鮮明。17日,RP (第1図)。18日,導尿時に壊死性組織と思われる小指頭大の軟かい組織片を排出。その後下熱し,腹部の腫脹・疼痛も緩快した。検査所見尿:蛋白(⧺),糖2.0%,赤血球(—),白血球多数,杆菌・酵母菌多数。残余窒素:119.0mg/dl。血算:血色素58%ザーリ,赤血球293万,白血球17,400。血圧:134〜64mm。組織:壊死片は白血球の浸潤を表層に伴い,一部,集合管中にも浸潤あり(第2図)。備考1)昭和40年6月6日剖検:両腎割面は第3,4図。2)本号,「糖尿病性壊疽の1例」を参照。
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