Japanese
English
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軟骨母斑知見補遺—毛母斑との関連
A SUPPLEMENTAL REPORT ON NAEVUS CARTILAGINEUS WITH SPECIAL REFERENCE TO HAIR NEVUS
大原 一枝
1
Kazue OHARA
1
1関西医大皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kansai Medical College
pp.1253-1260
発行日 1965年12月1日
Published Date 1965/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204243
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I.はじめに
軟骨母斑は衆知のごとく,副耳又は剰耳—Nebenohr,accessory auricle,Ohranhänge,Aurikularanhänge—とも称せられる,通常,耳珠前方に好発する先天性晴型腫—Hamartomであつて,胎生期の腮原性崎型—branchiogene Missbildungと解されている。このものについては一般にあまり関心が払われず,専ら美容的に問題にされるに過ぎなかつた。そして著者のごときも,従来は切除縫合を行い,剔出した小腫瘍に軟骨の存在をたしかめるのみで事足れりとしていた。
他方,Fesslerが記載した先天性毛髪腫瘍—angeborene Haargeschwulst—あるいは毛母斑—Haarnaevus,hair nevus,毛嚢母斑—Follikelnaevusもいわゆる副耳と同じく,耳珠前方の先天性崎型性小腫瘍として出現し,臨床的には全く同一所見を呈し,臨床所見のみで毛母斑と軟骨母斑を区別することは全く不可能である。
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