学会総会印象記
第64回日本皮膚科学会総会印象記
加納 魁一郎
1
1名古屋大学
pp.836-841
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204159
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臨床皮膚泌尿器科雑誌から学会記事を書いて下さいと,学会に出発する,4,5日前に東京から電話で依頼されて,余り突然であったので,どぎまぎして色々押問答したが,止むを得ず引受けたものの,受話器をおいたとたんに何だか学会に行くのが億劫になって来た。でも引受けた以上どうにかしなければならぬと早速教室の者を集めて,各パート,パートで受持を決めて分担して書いてもらうことにした。1会場でも1人で全部聞くことは不可能であるのに今度のように2会場では,どうひっくり返ってみても1人では出来ることではない。以下の記事は各分担者の記事を私が一部手を加えたものであるが文責は勿論私にある。今度の学会の特長は皮膚科としては初めての2会場で行なわれたことと,シンポジウムの占める時間が多く,時間的に全体の46%であることと,スライド供覧が3時間で10%,特別講演,宿題報告等が5時間16%,あと一般講演が28%となっていることである。で私は本記では頁数の都合上シンポジウムと特別講演に限局して書くことにして,其の他大変興味ある一般講演やスライド供覧が沢山あったが,これらは一応割愛することにしたのでこれ等の発表をされた方々に対して深く御詫びする次第である。悪しからず御諒承願いたい。
会場は新しく建築された観光会館で実に立派な講堂で,第1会場は約2000人位入る大講堂であったが,第2会場はやや手狭であったが,此処で行なわれた特殊な研究的なものであった時でも常に超満員であったのにはびっくりした。第1会場の方は現在の皮膚科会員の数からみて余裕しやくしやくであったが,それでも宿題報告等の場は優に1000人を越える参加者があって盛大であった。
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