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皮膚科図譜・198
先天性手掌足蹠角化腫
KARATOMA PALMARE ET PLANTARE HEREDITARIUM
斉藤 信也
1
Nobuya SAITO
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.535
発行日 1965年6月1日
Published Date 1965/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204093
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患 者 20歳,男。家族歴血族結婚なし。父に類症あり。現病歴 2歳頃より両手掌,足蹠が硬くなり,発汗し易すく,冬期には亀裂を生じる。現症 両手掌全面,全指屈側面及び,両足蹠,全趾屈側面に対側性に,境界明瞭,厚い,黄色半透明の著明な角質増殖があり,暗紅色の紅暈に囲まれている。表面には深く,長い亀裂が生じている(第1,2図)。全指の中指関節伸側に豌豆大,表面粗糙,淡褐色の硬い結節がある(第3図)。両足穹窿部の角質増殖は軽度で亀裂を欠く。組織所見角層は高度の過剰角化を示し,辺縁は画然と境される。表皮では過剰角化に一致してアカントーゼ及びパピロマトーゼが認められ,顆粒層がよく発達している。乳頭内及び乳頭下層の血管は拡張している(第4図)。
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