Japanese
English
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皮膚疾患における尿中総17-Ketosteroids
URINARY TOTAL 17-KETOSTEROID EXCRETION IN SKIN DISEASES
橋本 功
1
Isao HASHIMOTO
1
1弘前大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
pp.1197-1202
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203945
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I.緒 言
副腎皮質の機能は下垂体より分泌されたACTHに反応してmineralocorticoid,glucocorticoid並びにandrogenを生成分泌することであり,ACTHに対する反応性を検査する方法としてはACTH test(Thorn's test),ホルモン分泌能に関する検査法としてはmineralocorticoidに対するandrogenの化学的定量,glucocorticoidに対する17-hydroxycorticoids(17-OHCS)或いは17-ketogenic steroids(17-KGS)の化学的及び生物学的定量,androgenに対する17-ketosteroids(17-KS)の化学的,物理化学的或いは生物学的定量が代表的なものとされている。志田ら15)は17-OHCSの測定はcorticoid測定としてはその半ばを測定しているにすぎず,少くとも17-OHCS,17-KGS,17-KSの3者を測定,これより間接的にcorticoid全体の代謝を推定することが必要であると述べている。一方,中村19)によれば日常臨床検査としてはThorn's test,17-KS或いは17-OHCS測定が繁用されているが,後2者では各clinicで測定方法が区々であり,各clinicにおける正常範囲は必ずしも一定していない。今回著者は健康人並びに各種皮膚疾患々者の尿中総17-KS(以下単に17-KSと略す)を測定したのでその成績を報告する。
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