Japanese
English
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多発性腎結石を伴つた海綿腎症例
MEDULLARY SPONGE KIDNEY ASSOCIATED WITH BILATERAL MULTIPLE RENAL CALCULI
杉村 克治
1
Katsuharu SUGIMURA
1
1三重県厚生連中央総合病院皮膚泌尿器科
1Department of Dermato-Urology, Central Hospital of the Federation of Agricultural Cooperative Unions
pp.1069-1073
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203917
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I.緒 言
イタリヤのレントゲン学者Lenarduzzi(1939)により始めて記載され,1948年Cacchi & RicciによりSponge kidneyと名付けられた疾患は腎髄質における先天性発生障害で集合管の嚢腫状拡張を特徴とする。
本邦では酒徳ら(1956)の報告以来,海綿腎の名の下に報告され,近時本症の腎盂像についての認識の高まりによりその発見例が急増しつつあるが未だ稀有で本邦文献上13例を認めるにすぎぬ,著者は最近高度血尿症例で両腎に結石を認めその特異な形態をした結石陰影より本症と診断し,腎剔によりこれを確認しえた症例について報告する。尚本症の結石合併は高率に見られる合併症ではあるが本症例の如く著しい結石形成を認めた例は未だ本邦例にはなく欧米でも稀有と思われる。
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