Japanese
English
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睾丸回転症について
TORSION OF THE SPERMATIC CORD : REPORT OF A CASE
巾 拓磨
1
,
古川 元明
1
,
長谷川 末三
1
Takuma HABA
1
,
Motoaki FURUKAWA
1
,
Suezo HASEGAWA
1
1東邦大学皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, School of Medicine, Tōhō University
pp.1001-1005
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203627
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I.緒言
本症は従来,精系捻転症,精索捻転症あるいは睾丸捻転症等と呼ばれていたが,岩下教授が睾丸回転症と命名して以来,ほぼこの名称に統一されている。1840年Delasiauveが精系捻転症として報告したのが最初といわれ,その後1884年Nico-ladoniがその発生機序について研究発表を行い停留睾丸との関係等も論ぜられるようになつてから次第に報告例も増加して来た。本邦では,1905年山村の生後3ヵ月の乳児の睾丸肉腫に合併した本症の発表を嚆矢として,今日まで約130例が報告されている。しかし比較的診断が困難であることと,他の疾患と誤診されたり又観過されることが多いためか,稍々稀れな疾患に属するものとされている。
われわれは最近典型的な本症の1例を経験したので,ここに追加報告をしたい。
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