Japanese
English
--------------------
皮膚腫瘍の放射性物質による治療
TREATMENT OF SKIN-TUMOR WITH RADIOACTIVE SUBSTANCES
三浦 高
1
,
田辺 泰民
1
,
嶋田 孝宏
1
T. MIURA
1
,
Y. TANABE
1
,
T. SHIMADA
1
1東洋工業附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Toyo Kogyo Hospital
pp.277-281
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203473
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
皮膚腫瘍に対するラジオアイソトープ療法についてはP32,Sr90の外面照射,悪性腫瘍にAs76の静注,I131の内服が報告されているが,後者の場合未だ確証を得ていない現状である。P32外面照射では血管腫,被角血管腫,尋常性疣贅,ケロイド,鶏眼,汗口角化症,ダリエ氏病,列序性母斑等に有効であり母斑細胞性母斑,扁平母斑,青色母斑,太田母斑には無効と判定するのが適当であるとしている。又基底細胞癌,棘細胞癌など悪性腫瘍に対しては深部量が不足で,外面照射では所期の目的を達し得ない場合が多いと述べている。
Sr90照射ではP32と同様の目的に使用出来るとし,Dermoplateを使用すると照射方法は簡単で短時間に治療がすむなどの利点を挙げている。我々はこれまでに数回に亘り報告してきたが血管腫に対する治療としてP32の外面照射,Co60の外面照射並びにこれらの併用療法の効果について述べ,悪性腫瘍に対しては外面照射では不可能な点を考慮に入れ,コロイド状ラジオアイソトープの局注を行つている。これらのうちで我々の所で作製した合成樹脂と結合させているコロイド状I131の性状その他について私見を述べたいと思う。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.