Japanese
English
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皮膚科領域における血管炎について
VASCULITIS IN DERMATOLOGIE
早川 実
1
Minoru HAYAKAWA
1
1京都大学医学部皮膚科教室
1Universitätshautklinik Kyoto
pp.809-815
発行日 1962年9月1日
Published Date 1962/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203353
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I.序論
炎症においては,滲出機転はその最も重要な特徴的変化であり,これは主として血管壁特に毛細管の変化によつて起るものである1)。従つてすべての炎症においても毛細管炎が存在する訳であるから,特に血管炎とよばれる疾患を論ずる場合には,それよりも大きな血管が冒される様な疾患が対象となる。
血管系を選択的に冒すといわれる疾患は互に密接な関係をもち,相互に重なりあい,個々の疾患の概念も明瞭を欠く場合があり,鑑別に困惑する事が多い。よつて血管の変化を主とすると考えられている種々の皮膚疾患について,この点を中心として論じてみたい。
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