Japanese
English
原著
天疱瘡死亡例の検討と金製剤を使用した若干の症例について
CLINICAL STUDIES OF PEMPHIGUS ; DEAD CASES AND A FEW CASES TREATED WITH GOLD SODIUM THIOMALATE
段野 貴一郎
1
,
今村 貞夫
1
,
早川 実
1
Kiichiro DANNO
1
,
Sadao IMAMURA
1
,
Minoru HAYAKAWA
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.349-353
発行日 1977年5月1日
Published Date 1977/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201732
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天疱瘡はステロイド出現によりもはや不治の病ではなくなつたが,依然として死亡していく患者が後を断たない.その多くはステロイドの長期連用が原因といわれしている.我我は当科にて死亡した天疱瘡患者5名の死亡原因を検討したところ,やはりステロイドにより誘発された感染症や消化性潰瘍等で突如死亡しているものが多い.しかし現在なお天疱瘡治療においてはステロイドが必須であり,したがつてその副作用を如何に軽減するかということが今後の課題である.近年金製剤が治療の1つに用いられているが,我々も最近当科に入院した患者5例に使用したところ,ステロイド剤の早期離脱,寛解導入が容易であり,金製剤は天疱瘡において試みられてよい治療法と考える.
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