Japanese
English
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経直腸式前立腺生検の経験について
SOME EXPERIERIENCES IN TRANSRECTAL NEEDLE BIOPSY OF THE PROSTATE
岡本 重礼
1
,
松戸 護朗
1
,
吉邑 貞夫
1
,
親松 常男
1
Shigehiro OKAMOTO
1
,
Goro MATSUDO
1
,
Sadao YOSHIMURA
1
,
Tsuneo OYAMATSU
1
1横浜市立大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Yokohama University School of Medicine
pp.711-714
発行日 1962年8月1日
Published Date 1962/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203334
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I.前立腺癌の発生頻度
男子高令者の剖検例に於ける前立腺癌の発生頻度は欧米にはRich1)(1933),Moore2)(1935)以来多くの報告がある。これらについてVestby3)の原著より引用すると表1のごとくなり,50歳以上の男子剖検例には平均20.9%の発生率が確認されている。
また前立腺癌はしばしば肥大症に併発し,臨床的に前立腺肥大症と診断され,腺腫別除後の組織学的検査によりはじめて癌を発見される。いわゆる潜在癌があるが,その存在はKahler4)(1939)は11%,Smith and Woodruff5)(1950)は9.5%と報告している。本邦に於ては,楠教授6)が肥大症の手術231例中19例,即ち8.2%に潜在癌の存在を証明している。
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