紹介
結節性紅斑,他
pp.853
発行日 1961年10月1日
Published Date 1961/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203146
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1959年に発表されたVesey &Wilkinsonの研究によると,結節性紅斑の半分は連球菌感染によると考えられ,3分の1はサルコイドージスの表現と推察される。Jamesは50〜9年に170に例について検査したが,季節的には春に頻発し,女子は男子の3倍の罹患を示し,特に受胎可能年齢に多い。多発関節炎は屡々本症に随伴する。その126例にはサルコイドーシスの所見を伴ない,21例は種々の感染を示し,23例には原因と関連する所見を欠いた。サルコイドージスとした症例は両側肺門リンパ腺腫脹,Kveim反応陽性,種々の組織に組織学的サルコイド構造を示した。連球菌感染の例においては血清抗ストレプトリジン値の上昇が見られた。結核,肺炎,歯の膿瘍,急性大腸炎は一般的な合併症ではなかつた。結節性紅斑の皮疹だけでは,原因の推察は不可能なので,胸部レ線,Kveim反応,抗ストレプトリジン値,マントー反応を試みるのがよい。文献James,D.G.:Brit,Med.J.,II 853(1961)
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