Japanese
English
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腎外傷に伴い後腹膜腔に尿溢流を来した1例
A CASE REPORT OF URINARY INTRARETROPERITONEAL DRAINAGE FROM PYELO-RENAL RESULTED TRAUMATIC REPTURE
栗林 忠央
1
Tadahisa KURIBAYASHI
1
1八幡済生会病院久留米大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Kurume University School of Medicine
pp.411-413
発行日 1961年5月1日
Published Date 1961/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203050
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I.緒言
泌尿生殖器はその解剖学的関係から外力に対して庇護されている状態にあり,損傷をこおむる事は比較的少ないのであるが,近時産業特に重工業の発達,交通機関の急速な発達およびスポーツの普及などに伴つて一般外傷の頻度が高まる傾向にあり,腎損傷も著しくその数を増し今日では左程珍らしいものではない。
最近我々は腎外傷の症状が陰蔽され,試験的開腹まで施行せるも腎外傷の存在に気付かず,数十日も経て後腹膜腔に尿溢流し腹部膨隆によつてそれと気付いた稀有なる症例を経験したのでここに報告する。
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