Japanese
English
--------------------
東北地方某地域におけるハタケの調査成績について
RESULTS ON CLINICAL AND MYCOLOGICAL EXAMINATIONS OF SO-CALLED HATA-KE IN A CERTAIN REGION OF TOHOKU DISTRICT
高橋 伸也
1
,
吉田 慶行
1
,
福士 堯
1
,
稲城 矩実
1
S. TAKAHASHI
1
,
Y. YOSHIDA
1
,
G. FUKUSHI
1
,
N. INAKI
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Tohoku University
pp.925-929
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202927
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
ハタケは,本邦において,小,中学校生徒を中心にした年齢層に数多く発生する疾患である。本症の原因については,現在までの所区々の意見が提出されている。土肥慶蔵1)が,本症は糸状菌に由来する疾患であると提唱してから,白癬性疾患の一つに入れられて,分類上の位置は今日も尚白癬の項中に置かれている。しかし,多くの人々の報告によると,病原性皮膚糸状菌を証明したものは極めて少く,又証明したという報告2)3)4)5)においてもその菌が本症の真の原因菌であるか否かについては疑念を抱かせられる点が多い。更に本症の原因として,他の報告者達によると,溶連菌説6)7),Benedekt氏糖分裂菌説8)9)10),酵母菌説11),角化症説10)等があつて一定していない。
吾々も亦ハタケに関して,宮城県気仙沼市地区において調査する機会を得,いささかの結果を得たので此処に報告する。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.