Japanese
English
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停留睾丸より発生せる腹腔内ゼミノームの1治験例
A CURED CASE OF SEMINOM IN ABDOMEN
幡谷 元一
1
,
梅本 由己
1
,
原 俊二
1
Genichi HATAYA
1
,
Yumi UMEMOTO
1
,
Shunji HARA
1
1水戸鉄道病院外科
1Surgical Dept.of Mito Railway Hospital
pp.35-38
発行日 1960年1月1日
Published Date 1960/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202739
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緒言
睾丸に発生する悪性腫瘍中その過半数を占めるのはゼミノームであることは諸家の報告に多数見られる所であり,本腫瘍は停留睾丸よりの発生率高く次で外傷が誘因となると云われている。ゼミノームは早くからその病理組織像に於て諸論の対象となり,Birsch,Hirschfeld,Kaufmann等は細精管胚細胞から発生するとして癌腫説をたて,Hansemann等は間質細胞より発生するとして肉腫説を唱えその他内被細胞説,奇形腫説等の諸説がある。1906年Chevassüはこの腫瘍が睾丸細精管上皮より発生するとの見地からこれにEpithelioma seminale又はゼミノームなる名称をつけた。
最近,私共の所で腹腔内停留睾丸より発生した若年者のゼミノームを経験したので報告する。
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