Japanese
English
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X線像上腎尿管腫瘍を疑わしめた原因不明なる腎出血の1例
A CASE OF IDIOPATHIC RENAL BLEEDING, PRETENDING TO BE A RENAL URETERAL TUMOR IN THE RADIOGRAPH.
早川 康夫
1
,
笠坊 俊之
1
,
今井 勲
1
Y. HAYAKAWA
1
,
T. KASABO
1
,
I. IMAI
1
1日本大学泌尿器科教室
1Department of Urology Nihon University Medical School.
pp.1408-1409
発行日 1959年12月1日
Published Date 1959/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202723
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緒言
原因不明なる腎出血については数多くの報告があるが,X線の腎盂尿管像は殆んど変化の無いのが普通である。これはつまり腎盂尿管像に異常が見られない腎出血であることが,この疾患群としての特長を裏付けているものと思われる。
我々は最近,強度血尿,左下腹部痛で当科に来院,逆行性腎盂撮影像で腎尿管腫瘍が疑われた患者に,術前処置として輸血,止血剤投与等の対症療法を行つていたところ約20日後血尿が減少したので,経静脈性腎盂撮影法を行つた処,前回とは異なつて,両腎尿管共に全く正常像と考えられる様になり,更に5日後施行した逆行性腎盂撮影法でも,X線写真上全く異常の認められない症例を経験したので報告する。
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