Japanese
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Pregnanediolの作用機序について—第1報臨床実験及び皮内反応成績
UBER DIE WIRKUNGSMECHANISMUS VON PREGNANEDIOL :KLINISCHE VERSUCHE UNDDIE INTRACUTANE REAKTION VON PREGNANEDIOL
宮沢 偵二
1
,
鈴木 千代吉
2
,
後藤 仲
3
Teiji MIYAZAWA
1
,
Chiyokichi SUZUKI
2
,
Chu GOTŌ
3
1仙台逓信病院皮膚科
2東北大学皮膚科教室
3仙台逓信病院産婦人科
1Dept of Dermat., Sendai Teishin
2Dept of Dermat., Tohoku Universität
3Dept of Obs. & Gyn., Sendai Teishin
pp.681-686
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202593
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緒言
Progesteronの代謝産物であるPregnanediolの微量内服療法が皮膚科方面にも用いられ,特に痤瘡に対する治験例の報告はすでに10指に余る程であつて,従来の治療に匹敵する,或はそれ以上の治療効果が報告されている。我々も亦Pregna-nediol療法を行つて来たが,其の間男性患者に対する有効例をも経験した。このことは我々ばかりでなく上記文献中に於ても男子有効例を報告して居り,Pregnanediolの作用機序が果してEn-docrine allergyの立場よりする脱感作であるや否やという点について些か検討すべきではないかと考えるに至つた。
そもそもHeckelが特にその作用機序をEndo-crine allergyに求めた根拠はPregnanediolの皮内反応成績である。しかしながらHeckel或は尾島の文献をひもとき,その皮内反応検索成績を見る時,多分に検討すべき点があると考える。即ち尾島は直径5mm以上を陽性として判定し,月経前障害に36%,月経中障害に47%,欠落症状その他に28%,対照例に19%の陽性率を認めた。尾島は此成績に於て,対照例の陽性率が高いことを認めて居るが,疾患群と対照例の間に有意の差があるかどうかを調べていない。推計学的にしらべると,月経障害例(18/38)にのみ有意の差が認められ,他の場合は認められない。
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