Japanese
English
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Pregnanediolによる尋常性痤瘡及びその他二,三皮膚疾患の治験
PREGNANEDIOL IN THE TREATMENT OF ACNE VULGARIS AND SOME OTHER SKIN DISEASE
堀内 敏子
1
Toshiko Horiuchi
1
1慶応義塾大学皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University
pp.661-664
発行日 1958年6月1日
Published Date 1958/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202290
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I.緒言
1945年米エルサレム大学のZondeck1)は,卵胞ホルモン投与時の副作用に着目し,ホルモン及びその代謝産物が内因的なallergenとなるアレルギー反応の存在を提唱し,之をホルモソ性アレルギーと名付け,種々の臨床的実験,並びに観察を行つた。
1951年Rochester大学G.D.Heckel2)は婦人科領域に於ける数種の症候群—頭痛,下腹痛,腰痛,乳房痛,悪心,眩暈,逆上感,冷感,心悸亢進,月経疹等──がsteroid hormon allergyによるとの説を唱え,之等の患者数260例に就き,エストラジオール,エストロン,DOC,プレグナソジオール,プレグネノロン,プロゲステロン,テストロン等による皮内反応を行い,最も陽性頻度の高いのがプレグナソジオール(以下P.D.と略す)である事を認めた。次いで1935年Heckel3)はP.D.による脱感作療法を上記の症候群の患者に行い,良好な成績を得た事を発表している。
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