Japanese
English
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色素性細網状多形皮膚症の1例
A CASE OF RETICULATED PIGMENTARY POIKILODERMIA (CIVATTE)
斉藤 文雄
1
,
浦辺 清道
1
F. Saito
1
,
S. Urabe
1
1東邦大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Deparfment of Dermatology and Urology, school of medicine, Tōhō University
pp.427-430
発行日 1958年5月1日
Published Date 1958/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202244
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緒言
1906年Jacobi1)により色素異常,皮膚萎縮,血管拡張を主徴として,レントゲン皮膚炎に類似した臨床所見を呈したものに血管性多形皮膚萎縮症と命名し,更に1923年Civatte2)は顔,頸部に同様な皮膚所見を呈したものにJacobi型の異型としてPoikilodermie réticulée pigmantairedu visage et du cou (顔,頸部色素性細網状多形皮膚症)と呼称したが,以上を一括してOp-penheim3)はⅠ型(Jacobi,Petges,Civatte型),Ⅱ型(Zinsser型),Ⅲ型(Müller型)の3型に分けているが,A.Petges,Hartung,Müllerの分類も行われている。果して本症が独立疾患なりや否やについても学者により多くの異論があり,未だその帰着を見ていない。本邦では土肥(章)4)によりJacobi型の第1例が報告されて以来多数あるが,Civatte型は数例に過ぎなく近くは有森5)により報告されている。最近美白クリームの使用により発病したと思われるCivatte型の1例を経験したので報告したいと思う。
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