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特集 小児の皮膚泌尿器科疾患
小児泌尿性器疾患の手術と麻酔
PEDIATRIC UROLOGIC SURGERY AND ANESTHESIA
黒田 恭一
1
Kyoichi Kuroda
1
1金沢大学医学部泌尿器科
1Section of Urology, School of Medicine,Kanazawa University
pp.1320-1324
発行日 1957年12月16日
Published Date 1957/12/16
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202152
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I.緒言
小児は成人の縮小型に非ずと云われる如くに,解剖学的,生理学的,心理学的に種々の特徴を有する。年齢的に見て学齢期以前の乳幼児は特に外科的侵襲に対する抵抗力が小さく,手術は技術的に何等の失敗がなかつたにも拘らず,術後数時間で不幸の転帰をとる場合が時に経験せられる。米国に於いては,小児外科専門医を養成し,主要小児科病院に配置しているのを見ても,小児外科の一般外科に対する特殊性が窺い知られる。又麻酔は手術と密接不離の関係にあり,その適否が直接手術成績に影響するが,小児は麻酔時の病態生理についても成人との間に大きな差異がある。
泌尿器科領域に於いても同様のことが云い得るわけで,小児泌尿性器疾患の手術に際しては,小児の特殊性を充分に認識する必要があり,手術成績の向上を目指すには,手術術式は勿論,術前術後の処置,麻酔等に関し,成人とは異つた特別の考慮が払われねばならない。
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