Japanese
English
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乳児湿疹と頭蓋癆
ECZEMA INFANTUM AND GRANIO TABES
武藤 達男
1
,
中村 正澄
2
Tatsuo Muto
1
,
Masasumi Nakamura
2
1久留米大学医学部健康保険第一病院皮泌科
2久留米大学医学部
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine. Department Dermatology and Urology, Kurume Daiiti Hospital.
2Department of Urology, Kurume University School of Medicine.
pp.970-973
発行日 1957年11月1日
Published Date 1957/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202087
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緒言
頭蓋癆の問題は今日尚種々の疑問の点もあるが,クル病の1症状の事があるばかりでなく,ビタミンAの欠乏症状として,又上皮小体の分泌異常によるカルシウム並びに燐の代謝異常に原因している場合,又蛋白代謝障碍等より起つてくる場合がある。陳教授一門は赤ん坊大会に於いて頭蓋癆の統計をとり,14.1%に存する事を証明しているが,必ずしも頭蓋癆はビタミンD欠乏症状ではないと述べている。私達は外来乳児湿疹患者中にも,可なりの率に頭蓋癆の存する事,又骨変化,喘鳴,屈曲部の紅斑,神経症状等のクル病様症状を併発している事より,外来湿疹患者30名にチヨコラD (以下Dと略す)を使用した。Dを使用し始めて湿疹は勿論の事,喘鳴其他の症状も急速度に治癒に向つた。特に湿疹患者を内服並に注射療法と2群に分け治療し,見るべき効果を得たので此処に報告する。
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