Japanese
English
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Knuckle pads及びこれに伴う毛孔性紅色粃糠疹の1例
KNUCKLE PADS ASSOCIATED WITH PITYRIASIS RUBRA PILARIS; REPORT OF A CASE
東福寺 英之
1
,
長島 正治
1
Hideyuki Tofukuji
1
,
Shoji Nagashima
1
1慶応義塾大学医学部皮膚泌尿器科
1Dept.of Dermatology, School of Medicine Keio University
pp.326-328
発行日 1957年4月1日
Published Date 1957/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201935
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Kruckle padsは指関節背面に生じた円形の略略碗豆大の境界明瞭な結節に対してGarrod(1904)により記載されたのを以て嚆矢とする。Garrodは12例を観察しだが,その殆んどは拇指を除く四指の中関節,稀に末節背面に認められ,通常両側指に見られるが,特に明らかな対称性は見られない。大いさは略々碗豆大乃至榛実大で大体,関節の中央部に位するも,時として一側に偏することがある。指の伸展時は比較的軟く下部組織に対し可動性であるが屈曲時は硬く可動性は消失する。多くの場合自覚症は欠如するが時にこれを訴えることがあり,特に指関節の屈曲時に著明で又軽微な外傷により増強しpadsの増大と共に激痛となることがある。X線上Padsは骨或は関節とは関係がなく又骨,関節には異常は認められな上い。報告した12例中7例は男子,5例は女子で特に性別の差異もなく,又特に好発年齢も認められない。然し一度発症したものは永久に存する様である。多数のpadsを有する患者に於てもこれらは同時に発生したものでなく,一定間隔を置いて次次に発生したものである。発育は比較的速かである。或る症例では軽微な外傷により幾つかのPadsを認め且6例にDupuytren's contractionを合併しGarrodは両者の関連性を重視している様である。更に3例に於て同様なpadsを近親に認めている。
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