Japanese
English
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皮膚疾患に対するビタミンA・D軟膏(Chocola-Sahne)の応用—特にダリエー病に対する観察
THE APPLICATION OF VITAMIN A. D OINTMENT (CHOCOLA-SAHNE) TO THE DERMATOPATHY: THE OBSERVATION FOR MORBUS DARIER
広渡 隆治
1
,
雀部 将
1
,
香曾我部 芳夫
1
Takaharu Hirowatari
1
,
Syo Sasabe
1
,
Yoshio Kasokabe
1
1岡山大学医学部皮膚科泌尿科教室
1The Department of Dermato-Urology Okayama University Medical School
pp.137-142
発行日 1957年2月1日
Published Date 1957/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201893
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まえがき
最近新しいビタミンの発見と相俟つて皮膚疾患に対するビタミンの応用は,ホルモンとゝもに時代の脚光を浴びるにいたつた。1931年Frazier & HuがビタミンA不足による夜盲症,眼球乾燥症の発生に注意し,さらにこれに合併する皮膚角化の問題をとりあげ,ビタミンAと皮膚病変との関係を明らかにして以来,Loewenthal,Scheer,Hall,Machay,片岡,Fasal等の痤瘡様発疹,毛嚢,毛幹の萎縮及び皮脂腺の変化とビタミンAとの関係が報告され,中山は魚鱗癬との関係,村田は角化腫,角化症の問題をとりあげ,尋常性痤瘡に関しては加藤,樋口,菊地,村上,平村,安田,弓削,堀江,高橋,三浦,横関,奥野,村山,Starnfjord Saunder,Obermeyer,Frost,Cock etcの報告がある。皮膚の乾燥,角化がビタミンAのみでなく,ホルモン,物質代謝(血糖,硫黄,窒素,脂質など)も関与するであろうが,ビタミンAの欠乏が角化異常,毛髪皮脂腺に対する作用,皮膚感染力低下作用等と密接な関係がありビタミンAの皮膚科領域にしめる位置は益々重要になるにいたつた。
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