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乳剤型ローシヨン基剤の使用経験
小野 基
1
,
佐々木 孝
1
,
佐々木 孝雄
1
1札幌鉄道病院皮膚科泌尿器科
pp.391-393
発行日 1955年6月1日
Published Date 1955/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201449
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まえがき
膏藥外用療法は皮膚科のみならず,外科,眼科耳鼻科等隣接の各科領域に於ても有力な治療法である事は言うまでもない。然しながら我々が従来使用していた油脂性の軟膏には種々な欠点があつた。之等の欠点を除く為に戦後米国に於て先ず新しい基礎膏の研究が始められ,次いで我国に於ても多数の記載が認められる様になつてきた。中でも小堀氏等は数次に亘つて広汎な研究を発表され現在ではその作用機序も使用方法も既に確立されたの感がある。清潔で美容的にすぐれしかも効果的な之等の藥剤の出現とその研究は従来の軟膏療法に一大改革をもたらしたものとして真に括目に価する。
之等新基礎膏に対する我々の見解も一部は既に発表してあり,茲に敢て蛇足を加える必要もないのでありますが,之が実地臨床上に当つて最近気のついた点を申しあげ,併せてゾンネボード製藥会社から提供された乳剤型ローシヨン基剤sonnebaseの使用経験を記載しようと思う。
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