特集 皮膚泌尿器科診療の進歩
白癬の治療について
樋口 謙太郞
1
,
坪井 尚
1
1九州大学医学部皮膚科教室
pp.777-780
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201328
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はしがき
ここ数年間に,皮膚科医もその選択に苦しむほどの,おびただしい数の白癬治療剤が登場し,われわれも毎年数種類のそれら藥剤について治療効果を検討しているが,現在のところまだ充分に満足する成績は得ていない。しかしてこれら藥剤の効果は大体似通つており,とくに優れた藥剤を指摘することは困難である。よつてここでは,白癬治療剤一般の効果判定の方法を検討し,われわれの行つている実際の白癬治療について述べ,さらに最近使用した新しい数種の白癬治療剤の成績を述べる。なおわれわれはさきに,白癬治療剤の概況と題し,皮膚と泌尿14巻6号(昭27)に報告しそののちも新しい数種の藥剤については,そのつど臨床成績を報じているので参照していただければ幸せである。
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