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Chloromycetin Creamによる皮膚疾患の治療
野波 英一郎
1
1東京逓信病院皮膚科
pp.352-355
発行日 1954年6月1日
Published Date 1954/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201218
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1947年.Ehrlich,Barz,Smith等によつてChloramphenicolが発見せられた。Chloramrhenicolはグラム陽性及び陰性菌のみならず,或る種のスピロヘータリツケチア,ビールスに及ぶ広い抗菌スペクトルを有し,抵抗性菌種の生成は殆んど見られず,物理的操作及び化学物質に対して安定で変化を受けることが少い。毒性も極めて軽微で,局所刺戟作用も殆んどないとされている。Chloramphenicolによる皮膚疾患の局所療法に関しては既にCornbleet及びSchorr,Newman及びFeldman Frice及びShafer等の報告がある。著者等は,かつて本クリームに女性ホルモンであるスロンを混じて尋常性痤瘡の治療を試み,優秀な成績を得て,小堀及び佐藤が報告したがこの度は更に膿皮症14例及び帯状疱疹2例にChloromycetin Creamを使用し相当の効果を得たのでこれを報告する。
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