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限局性閉塞性腎臓結核の1例
百瀨 剛一
1
,
平岡 眞
1
1千葉大學醫學部皮膚泌尿器科教室
pp.457-459
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201015
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I.緒言
WildbolzのScheinheilung einer Nierentub-erculcse durch Abschluss der Tuberkelherdevon Nierenbecken或はGyarfásのversperrtepartielle Nierentuberculoseは腎實質内の結核巣や結核空洞が結締織性被包により尿路より遮斷されたもので,慢性腎結核の1異型である。往時は唯剔出腎又は剖検例によって確認せられたものであつたが,レ線による泌尿器科學的検査法の發達は本症を明確に診斷し得る様になり從つて斯る症例の報告も漸次増加しつつある。我々は比較的初期の腎臓結核乃至膀胱結核の症状を呈したものが,剔出腎に於ては腎實質の下極に限局性空洞を形成した1例を經驗したので其の症例の概要を報告し,併せて些か之に關する私見を述べて見たいと思う。
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