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左側副睾丸結核と右側腹腔内並に鼠蹊管内に停滯する副睾丸結核の1例
立花 次郎
1
1東京醫科大學泌尿器科教室
pp.305-308
発行日 1953年5月1日
Published Date 1953/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200972
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緒言
由來睾丸は胎生期に於ては腎臓下部に發生し,一般には胎生6ヵ月で耻骨上縁即ち内鼠蹊輪に達し,7〜8ヵ月では外鼠蹊輪に,8ヵ月の末頃から9ヵ月中には陰嚢底部に達し所謂睾丸下降を終ると説かれて居る。
本症例は左側睾丸は正常位置にあるが,右側睾丸及び副睾丸頭部は腹腔内にあり,副睾丸體部及び尾部は鼠蹊管内にあつた興味ある症例で,然かも両側の副睾丸結核を合併していたものである。
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