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ピラセトン及びウロコンによる排泄性腎孟撮影法
稻田 務
1
,
新谷 浩
1
,
小川 益弘
1
1京都大學醫學部泌尿器科教室
pp.265-269
発行日 1952年6月1日
Published Date 1952/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200735
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排泄性或は經艀靜性腎孟撮影法に用いられる造影劑としていハロゲン劑のUroselectan,Abrodil,Perabrodil等の外國品の外に,國威Sugiuronがあり,現在國内には殆んど凡てSugiuronが使用されている。本剤は第1表に記す如き組成を有し外國品Neo-iopax(Schering)は之と全く同一の組成を有するものである。本劑はフィルム上に濃厚なる影像を現わし,副作用も僅微であるから優れた尿路造影劑である。近時米國に於てJodopyracetが創製せられて血管造影劑乃至排泄性腎孟造影劑として使用せられ,その組成は第1表に記す如くであり,その商品名はDiodrastである。第一製藥會社は之と同一の組成を有するものを試作し,商品名をPyracetonとした。本劑には35%と70%のものとあり,各々30c.c.アンプル入りである。更に最近に至り米國に於てUrokonなる造影劑が作られ,本劑には30%と70%とあり,30%のものゝ1c.c.中には0.3Gm. Urokon sodiumと,安定劑としての1mg. Sodium citrateとが含有せられている。之ら3種造影劑のヨード含有量を比較すれば第2表に示す如くである。
余らは第一製藥のスギウロン,ピラセトン及びウロコンを腎孟撮影法に使用したのでその成績を比較検討しようと思う。
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